バスプロツアーを解析してみる

勝手に解析!

メジャーリーグフィッシング(MLF:Major League Fishing)のバスプロツアー(BPT:Bass Pro Tour)。


6日間毎日試合(&生配信)があったので、私も公式アプリをインストールして、タイミングが合う度にアプリで試合を観ておりました。

今回始まったBPTですが、ユーザビリティがとても良かった印象がありますし、MLFの狙いもそこだったのではないかと思います。シンプルで迷いなく使えるUI生配信とは思えない滑らかなスイッチングや演出による優れたUX。
公式アプリをインストールして、ライブ配信時間になったらアプリを立ち上げれば、世界中の誰もが簡単に試合を視聴できたわけです!
この間、英語のハードルは皆無といっても良かったのではないでしょうか?

また、私が非常に感心したのは、MLFの選手達が開幕前から各SNSでBPTについて、統一感を持って投稿し続けていたことです。

↑ジャレッドリンナー

↑多くの選手がリツイートしていたMLFの「あと一日!」ツイート


MLFのウェブページでは、まるでシリコンバレーのスタートアップ企業のように、スタッフの役職を顔写真入りで紹介しています。

あくまで推測ですが、このメンバーの中にグロースハックの知見を持ったスペシャリストがいて、MLFの顔である各選手にSNSの素材を渡し、投稿スケジュールの指示出しをしていたんじゃないかと思います。


選手達は向こう3年間MLFで活動をする旨の契約書を交わしているわけで、選手側としてもMLFが盛り上がらなければ死活問題となり得るため協力を得やすかったんじゃないかと思います。そもそも選手の一部は、MLFに出資しているわけなので、当然といえば当然かもしれませんが、選手の投票によりエントリーフィーもフリーとなっていたりもするわけで、運営と選手の間のコミュニケーションが上手くいっているんだろうなと想像がつきます。

ちなみに、今回MLFのメンバーに選ばれた精鋭80名の中には、インスタグラムやツイッターの公式アカウントを持っている選手もいます。

instagramならご存知ブランドンパラニウクやボビーレーン、MLFの仕掛人であるゲーリークラインなどが、Twitterなら、アイクが公式アカウントとなっています。彼らはいわば、プラットフォーマー公認のインフルエンサーで、社会に大きな影響力を持っていることの裏返しとも言えますし、現代社会においてSNSを活用できるかどうかがプロとして人気を得ることできるかどうかの分岐点なのは、もはや周知の事実ですね。最新のマリンエレクトロニクスへのキャッチアップに加え、ボートを降りても時代を牽引しないといけないわけですね(はい、私も頑張ります!)。

試合フォーマットはいかに

さて、釣り以外のいわばショービジネスとしての座組について所感を書き連ねましたが、試合のフォーマットとしては皆さんどう感じましたか?
今までの試合と大きく違うのが、「リアルタイムで試合情勢がわかること」と、「リミットがないこと」です。

あえて「リアルタイムで試合情勢がわかること」を先に持ってきましたが、釣りの競技をスポーツたらしめる一番の要因だと考えられる、「メンタルタフネスを競う」ために最適化されたフォーマットなんだと思います。
何がしかの試合に出たことがある方の多くが経験したことがあると思いますが、自分の見える範囲で他の選手にナイスフィッシュを釣られると結構大きなダメージを受けますよね。これが自分と全く被らないエリアの選手の釣果だったら帰着するまでわからなかったわけですが、このBPTのフォーマットの場合、常に「うわっ、釣られたっ、、、」状態な訳です。これは結構ツライと思われます。

ジョーダン・リー

現代版KVDなどと言われているジョーダン・リーがBPT初代チャンピオンに輝いたわけですが、彼は以前のインタビューで自分の強みに関して、「メンタルだ」と答えていたことが印象に残っています。

↑修理間際、エバースが猛追してくる中キャッチミスで2分のペナルティ中のリー。が、ペナルティ後の1キャストでナイスフィッシュをキャッチ!


しかしクラシックは2連覇するし、BPTでいきなり勝っちゃうし、それでいて若いし、「アンタ凄いよ!」という言葉しか出てきません 笑

「リミットなし」については、「自分だったらどういうパターンを組むか」という目線で観ていましたが、そのレイクのアベレージ~ちょっと良いサイズが数釣れるパターンを探すだろうなと考えました。

例えば春の高滝ダムならワカサギパターン(私が通っていたころはワカサギパターン全盛期だったんです!笑)をやるし、夏の亀山ダムでいうならボイル撃ちを徹底してやるぞ!みたいな感じです。亀山ならキロフィッシュを3本釣るより、500gを6本釣る方が簡単なことが多いでしょう、という考えですね。
ただ、魚がたくさんいるような状況においても、パターンの芯を捉えればグッドサイズが連発するし、そうでなければ釣れてもポロポロ、もしくは隣でボコボコに釣られて自分はノーバイト、なんてことも良くあります。時間と共に変化していくコンディションに合わせてパターンの芯を追い続けるのはまだしも、弱まってきたパターンを途中で変えたりするのは、強いメンタルあってこそ成せる技だと思います。

まとめ〜要はリーのようになりたい 笑〜

今回は趣向を変えて、コラムチックに書き連ねてみましたが、要は「試合の時は熱くならず、クレバーに釣りをすることを念頭におこう!」と自分に対するリマインダーにしたかっただけなのでした 笑

今年も試合が楽しみです!